Shinanjo Dental Clinic Blog

2017年5月 5日 金曜日

薬剤によるドライマウスの対策方法は?

こんにちは 新安城歯科 坂本です。

ゴールデンウィークは皆さんいかがお過ごしでしょうか?
私は連日BBQをしています。食べてはのんびりして、食べてはのんびりして...
とまったり幸せな休日をおくっています。
日が徐々に長くなって来ており、アウトドアにうってつけの季節到来です!



さて今回はドライマウスの最後のお話しです。
症状原因治療法予防と続きました。

今回は、薬剤によるドライマウス(口腔乾燥症)の方の対策方法をお伝えします。

薬を飲んでいると口が乾く感じがする。
そんな経験はありませんか?
もしかすると、薬の量や種類で改善できるかも知れません。

                               
① 薬剤の副作用を除去・軽減
薬剤性口腔乾燥症や服用薬剤による唾液分泌低下が考えられる場合は、薬剤による影響を軽減すべきです。

降圧剤や利尿作用のある薬剤、抗精神薬や抗うつ剤など抗分泌作用のある薬剤などを服用している場合は、副作用のない薬剤への変更や薬剤量の減量が必要で、
主治医には、薬剤性の口腔乾燥の可能性があることを報告し、検討をお願いすると良いでしょう。

ただし、現実には、全身疾患との関連や主治医の治療方針などとの関連で、変更不可能な場合が多くあります。


② 唾液分泌の改善
原因薬剤を減量したり中止しても、効果がすぐにはでないので、唾液分泌作用のある薬剤の処方は臨床的に極めて有用です。

シェーグレン症候群や放射線障害の場合には、サリグレンやエボザック、サラジェンなどの唾液分泌改善薬が有効ですが、
これ以外の口腔乾燥は保険適応ではないため使用することはできません。唾液分泌改善薬の適応以外の口腔乾燥症では、漢方薬が有効です。

これらの処方選択には、体質や全身状態を考慮しますが、処方選択には、舌の色や舌苔の状態から全身状態を把握する舌診も極めて有用です。

唾液分泌改善効果のある漢方薬としては、白虎加人参湯、麦門冬湯、十全大補湯、八味地黄丸、柴胡桂枝姜湯、五苓散などがあり、それぞれの体質や特徴を考慮した処方が効果的です。

効果がみられてもすぐに中断せずに、徐々に薬を減らしていくことが効果的です。


(2014 歯科衛生士だより vol.19参照)


5回にわたってお話ししました、ドライマウスについては今回で終わります。
更に詳しく聞きたい方は、新安城歯科までご相談ください。

坂本でした^^

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